今朝の冷え込みで、早朝にミミが私の布団へ潜り込んできました。
この冬、起き抜けの布団の温もりに味を占めたメグも、「早く起きてよ~」と、私に催促。まだ5時前だというのに。

雨の上がった昨日から寒さが戻って、初夏の陽気から冬モードに挫け、朝のウォーキングはパス。
クリーニングへ出すばかりになっていた厚手のカーディガウンを着込んでいます。

 

昨日、マインブロスさんの珈琲豆を受け取りにサンヨネへ行った時、街頭演説の方たちから「ユニチカ跡地裁判、争点か何か、疑問に答えます!!」というチラシを受け取りました。
ユニチカ跡地はすぐ近くなので、解体撤去と造成したままになっているのは知っていて、住宅地になるのかなぁ・・・くらいにしか思ってなかったのですが、豊橋市が無償で貸していた土地を、ユニチカが佐原市長独断の了承のもとに、積水ハウスへ63億円で売却した。
それに対し、市民団が佐原市長を相手に提訴(H28.8.23)訴訟し、名古屋地裁判決で勝訴したあと、佐原市長が控訴(H30.2.19)。
という内容でした。
新聞でも報道されていたにもかかわらず、無関心だった自分にあきれもしながら、アイプラザ豊橋で開催された「ユニチカ跡地住民訴訟報告集会」に行ってきました。

ユニチカ跡地の経由

大日本紡績株式会社の誘致には、豊橋市だけではなく、全国で28箇所が名乗りを上げ、猛烈な誘致合戦が展開される中、土地は無償で譲渡、鉄道引込線を引き、関連の道路や、排水路も新設、固定資産税は6年間免除するなど、手厚い優遇策を提供し、市、市議会、経済界などが一丸となって、誘致に成功した(豊橋市100年史)。この土地は陸軍の演習地で戦後まもなく、戦災の罹災者、引揚者など37戸が開拓農家として入植。苦労して開墾し、生活の基盤ができたところへ、土地を手放せと非常に重い決断を迫ったため、その農地買収に困難を極めた。こうした代償も払いつつ、豊橋市が大日本紡績株式会社に対し、手厚い優遇策を提供し、代わりに将来同社が撤退するときは返還をするという第12条を盛り込んだ。

契約書第12条

「甲(ユニチカ)は将来第三条(一)の(イ)の敷地の内で使用する計画を放棄した部分はこれを乙(豊橋市)に返還する」

ユニチカ株式会社から豊橋市長への申入れ文書 平成26年10月9日

平成27年3月末までに、豊橋事業所全体を閉鎖するということ。
閉鎖に対して、豊橋事業所は、再開発を前提とする第三者に売却したいということ。
敷地の売却には、三菱UFJ信託銀行をアドバイザー兼仲介者として執り行うこと。
今後、敷地の売却及び開発を行うに当たり、豊橋市様にご相談させていただきたいこと。

当時交わされた契約書の12条では、「使用する計画を放棄する場合は市に返還する」というもので、市長は第12条を把握してなかったのか、契約後に下水道工事のため、土地の所有者である市がお金を支払って一部を購入した経由を、ユニチカが持ち出して市長と交渉したのか・・・
名古屋地裁判決で敗訴後の記者会見での佐原市長は、「差し上げて(ユニチカの)所有物になった土地を、改めて返してくれとは言えない」と。
「差し上げて」の根拠が何かを知りたいものですが、市議会にかけなければならない事案を市長の独断で了承した責任は大きく、まして控訴など、市民として納得がいかないものです。
国会では「森友」の事実解明に取り組んでいますが、市長とユニチカの話し合い文書の開示を求めたら、黒塗りのものが出されたそうで、地方版森友の様相です。
次の市議会で議題にするそうですが、保守色の強い地域だけに、成り行きを見守っていかねばと思いました。
詳細は ⇒ ユニチカ跡地の返還請求を求める会 https://yunichika.jimdo.com/

「原点は公文書問題と同じ」 東日新聞(2018.4.10) 記事より転載

宮入興一団長「2者は『呉越同舟』」/原告団の説明会に170人/ユニチカの工場跡地売却

 繊維大手ユニチカ(本社=大阪市)の工場跡地売却を巡り豊橋市を相手に住民訴訟を起こした原告団が8日、市民向けの説明会をアイプラザ豊橋(草間町)で開いた。参加した約170人の市民に対し、「市はユニチカに63億円請求せよ」と命じた判決の内容や今後の見通しについて説明した。

 原告団の宮入興一団長はあいさつで、国の公文書改ざんや隠ぺい問題を引き合いに「ユニチカ問題の原点は、基本的に国の問題と同じ。市は市民の権利を侵害し、情報を隠蔽して、市民も議会もばかにしている。このまま黙っていてはいけない」と、提訴に踏み切った意義を改めて説明した。

 裁判の経緯については、福岡孝往弁護士が説明。一般からの質問が多いという跡地返還について、「(土地を取得した)セキスイが(豊橋市とユニチカの)契約を知っていた(悪意があった)ことに加え、損害を与えようというような背信性を立証しなければならず、ハードルが高い」とし、返還を求めなかった理由を説明した。

 会場からは、今後の見通しについての質問が相次いだ。控訴審では、ユニチカが事前に豊橋市から売却の承諾を得ていたと主張する可能性が指摘され、宮入団長が「ユニチカは豊橋市の落ち度を指摘して、仲間割れをするかもしれない。ユニチカと豊橋市は呉越同舟だ」と答えた。