今回は、「三河生物同好会」のメンバーでもある、三人の講師より内容の濃いお話を伺いました。
ほんとはもっと時間をかける内容なのでしょうけど、採取した植物や昆虫の標本を見せていただいたり
講師の方たちの熱心で楽しそうな雰囲気に、あっという間の一時間半でした。
画像は全て、ネットからお借りしました。

第5回 地球温暖化指標生物を探る
(2003.6.11)

講師:中西氏・高柳氏・浅岡氏

第4回 新緑の里山  .
〜嵩山周辺〜
(2003.5.14)

第3回 山 の 植 物
(2003.5.14)

第2回 春の里山を歩く
〜音羽長沢〜
(2003.4.26)

第1回 植物の不思議 .
(2003.4.16)

CONTENTS
温暖化による変化の動向  講師:中西 正氏

大気中のCO2 は、太陽による温度の急激な変化を和らげる緩衝の役目をしているが、濃度が上がると植物の生態系に大きな変化をもたらします。
温暖化の原因はエネルギーの消費によるもので、CO2 は光合成の活発な夏には減少し、冬には増加するという季節変化があります。(だから緑化が大切なんですね)
気温は、ほぼ100年の間に、0.6℃上がっていて、将来は気温が3〜4℃上がるのではと言われています。人間にとっては100年というサイクルだと、さほど大きな影響を感じませんが、生物の世界では、ものすごい変化です。
たとえば垂直分布で見ると、山のある高さの所でハイマツ(這松)や高山植物は生育していた所で、それだけ気温が上がると生育できなくなるのです。
水平面でいいますと、葦毛湿原など部分的に低い温度によって、寒い所の植物があるけれど、温暖化が進むと生育しなくなってしまいます。
生物の減少はなかなか掴みにくい変化なので、気づかないことが多いのです。


温暖化の指標・帰化植物  講師:高柳氏

「帰化植物がどんどん入ってきています。(年間20くらい)この辺りで見かける植物たちです」と、 この日の講座のために採取した帰化植物たちを見せていただきましたが、なぜかカリオンでの講座には、カメラを忘れてしまう私です。 スケッチをしたものの、非描写力がないものですから、ネットで画像をお借りしました。



ナルトサワギク(鳴門沢菊)


シュッコンバーベナ(宿根バーベナ)


イタチハギ(鼬萩)


タイミンタチバナ(大明橘)

トキワツユクサ(常磐露草)


シロノセンダングサ(白の栴檀草)


ミミズバイ


ハチジョウカグマ(八丈かぐま)


温暖化の指標・昆虫  講師:浅岡孝知氏

温暖化の影響で、これまで見られなかった種の北上が確認されています。
豊橋周辺では・・・

クロコノマチョウ・・・イネが食草(20年程前から定着)

ツマグロヒョウモン・・・庭のパンジーで普通に見れる。

ムラサキツバメ・・・近年各地で発生。温暖化の指標。

ナガサキアゲハ・・・太平洋の海岸線だけでなく内陸部まで拡大しつつある。

クマゼミ・・・増殖中。

ニイニイゼミ・・・町の乾燥化と共に減少傾向。

アオドウガネ・・・果樹の害虫となりつつある。

シロヘリクチブトカメムシ・・・暖地性の種で、分布域が拡大している

アオマツムシ・・・80年代初めはいなかったが、今は増えた。プラタナスで鳴いている。

ゲンジボタル・・・山沿いの清流では、個体数が増加している傾向にある。ゲンジボタルは養殖されているが、その場所で育ったものを増やすならいいが、他のものだと混乱が起る。


分布・温暖化生物調査について

三河生物同好会より、下記の生物についての調査記録依頼がありました。昆虫は難しいかもしれないど、草花だったら・・・と注意して散歩をしていたら、さっそく近所でシロノセンダングサとヒメツルソバを見つけました。 興味のある方は、お近くを観察してみませんか。ヒメツルソバあたり、お庭で育てている方もいらっしゃるかもしれませんね。


1.ヒメツルソバ(姫蔓蕎麦)


3.シロノセンダングサ(白の栴檀草)


2.ツルソバ(蔓蕎麦)


5.タカサゴユリ(高砂百合)
4.オオバノセンダンクサ(画像がありませんでした)

6. 7. 8. 

ゲンジボタル(源氏蛍)・ヘイケボタル(平家蛍)・ヒメボタル(姫蛍)

9.タイワンウチヤンマ(画像がありませんでした)


10.ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋)


12.ナガサキアゲハ(長崎揚羽)


14.ヤクシマルリシジミ


11.クロコノマチョウ


13.ムラサキツバメ


15.サツマルリシジミ
さぁ、次回は豊橋公園にて「指標生物の調査」です。