タイトル

根来塗りのお椀 (2002.6.30)


太田修嗣さんのお椀は、縁がぽってりとして、丹精な形というより陶器のような趣きがあります。
口が触れる縁と高台と底の部分に麻布を貼り、漆を塗り重ねた根来椀で、 丁寧な手仕事と温もりが伝わり、価格もそれなりにしました。
樹脂の安いお椀だって食生活に不自由はないけれど、

  「毎日使うものだからこそ良いものを大切に、
  そして長く使う」

そんな話を心のどこかにインプットしてたからか、このお椀に出会ったときは、迷いも無く 何度目かの“清水の舞台”を飛び降りて、二つ(も!)手に入れました。


『根来塗り』の名称は、紀州(和歌山県)の根来寺からきているそうです。僧徒が自分の寺で使うものを作ったもので、 黒漆で何回も塗り重ね、最後に一回朱漆を塗った仕上がりで、毎日使っているうちに、朱漆がすり切れ下の黒漆が出てきて模様のようになる。 この朱と黒の色調を、後世、根来塗りと称するようになったそうです。

我が家にはこのお椀の他に、具だくさんの豚汁や丼物・雑煮などに使う大椀があり、これも根来塗り。 きれいに塗った漆椀よりも気楽に扱えるのが、私の性に合っているようです。