樂游館正面
樂游館をよこから見たところ
樂游館玄関 樂游館のタイトル

銀河工房主宰のグラフィックデザイナー・岡康正さんが、アトリエを兼ねた文化発信の場として、 常滑市小倉町の一角に、「SPACE 樂游館」(らくゆうくわん)を開館されました。
縁あって出会ったという建物は、昭和初期に迎賓館として建てられた旧まつや別邸で、 玄関正面側は洋館、南面は庭園と茶室を含む日本建築とが融合した、その時代の文化を感じさせる建物です。
この「SPACE 樂游館」で、10月21日〜23日の3日間、大野町主催の「古今散策」に合わせてプレ開館の企画展が開催され、 友人たちと誘い合って、お邪魔してきました。

北面の薄いブルーグレーの外観は、ヴォーリズの建築を思い起させるような佇まいで、 一階は書院造りの座敷と続き間、控えの和室、応接間と水周り、二階は36畳の大広間で構成され、 水周りの老朽化を考慮してかどうか、厨房(正面右側)と厠(正面左側)は、建物から突出した設計になっています。
四季の花を彫り込んだ風雅な欄間や、山水画の襖、障子の桟のデザインなど、職人技が生かされた趣のある造りでした。
こうした匠の技を見るにつけ、この時代の裕福な施主が、職人の技を育ててきたのではないかと思うのでした。

四季の花を彫り込んだ欄間
山水画の襖 書院造り