ギャラリーや中庭から眺める、この景色が好きです。
カフェの方は築50年が経つそうで、畳敷きから無垢板に張替えられた真中に、どーんと置かれた一枚板の座卓と 革張りの椅子・テーブルの一組・・・どこかで同じものを見たことがあると記憶を遡ってみたら、 湯布院亀の井別荘の談話室で出会っていた椅子と同じなのを発見!・・・ それに最小限の古い家具と障子紙の市松貼りが、心地良い雰囲気を漂わせています。
風にそよぐ緑、心和む空気、静かな時間(とき)の流れに浸っていると、慌しい暮しの中に翻弄されて、忘れていた大切なものに気付かされます。



中央に置かれた大きな座卓は、栃(トチ)の分厚い一枚板で、これだけ大きいものは珍しいそうです。
座卓のほかに錆鉄製の一人膳もあって、簡素なしつらえの中での食事は、身も心にも栄養が行き渡るようで、ここにも緩やかな時間が流れています。
自家栽培と地元の野菜を使ったお昼御飯は、シンプルかつ滋養食で、10月に訪れた時は、お揚げと生姜の御飯に実だくさんのお味噌汁と青菜、デザートにサツマイモのきんとん風でした。
写真右上の右側に写っている白い保温庫は、パンの発酵に使われ、ちょうど餡ぱんが出番を待っているところで、美味しいものに目がない私たちも、焼きあがった餡ぱんをしっかり買い込みました。(笑)

「紬の着物展」初日のお昼御飯は、“にゅうめん”         .
         居場所をみつけた野の花たち

8月のライブ、仕立て上がった友人の着物を受取りがてらに寄った10月、そして「紬の着物展」の11月と、 私も友人たちと同じように、いつのまにか而今禾参りです。
建築も、その時に出会うモノたちも、美味しいものにも興味が尽きないのですが、なにより一番惹きつけられるのは、丁寧に暮す人たちがいる「而今禾」だからでした。