豊橋から多米峠を越え、浜名湖沿いを走ること30分余り、三ケ日の猪鼻湖を眼下に見下ろす素晴らしいロケーションに位置する『蔵茶房なつめ』がオープンしたのは、昨年7月22日のこと。 オープンのことは、un neuf (アン・ヌフ)さんからお話は伺っていたので、とっても楽しみでした。
日本酒専門店&カフェとして誕生した『蔵茶房なつめ』に初めに訪れたのは9月のこと。漆喰壁に緩やかな屋根勾配と軒の深さ、大きな屋根を受ける梁とトラスのデザイン、そして早くも「経年変化の美」を思わせるような落着いた佇まいが素晴らしく、 後日開催された、TOMIYASUさん初ライブで、オーナーの夏目さんにお引合わせいただいて、取材の運びとなりました。

店舗設計は、「住みたくなる住宅」や「行ってみたくなる店」(accordianaも)つくりに定評のある、宮里龍治さんで、ライブにもいらしてたので、印象に残ったトラスのことを伺いました。
大きな屋根を受けるトラスは、通常三角ですが、民家に合う形を模索して菱形に到達。屋根勾配に沿わせ、妻側の明り取りも菱形を連続させた美しい意匠で、 設計に当っては、旧酒造会社からオーナーへ譲られた古い道具や建具と、昔から使われている素材を使って、大地に根を降ろしたような民家をと心掛けたそうです。
オープン間もないのに、すでに知れわたっていて、もうご存知の方が多いかとは思いますが、どうぞご覧下さい。 (2005.1.1)