三和土(たたき・・・石灰とニガリ入りの土)を使えばありえない小さな凸凹が、波のように広がっている。(中略) 大勢の人が、湿って柔らかい裸の土の上を歩いたり、あるいは、家畜の群れが同じような土の上を通ると、後にはこのような規則正しい凸凹が残される。(中略) 大地を踏み固めること。屋根をかけるより、柱を立てるより、床を張るより、何よりここから人間の住むという営みはスタートするのである。

モダンリビングの「建築探偵 藤森照信さんが巡る 民家」という新シリーズで、このような土間のことを述べていましたので、抜粋させていただきました。