続・しつらえを楽しむ家

友人が、和室をDIYしました。
以前は、おばあちゃんが使っていた部屋で、日当りがいいはずなのに、表替えした畳がカビてしまい、 思い切って珪藻土を塗ることにしたのだそうです。
クロスを剥し、下地に石膏を塗って、少し赤みがかった珪藻土仕上げです。
『流木が息づく家』で使った珪藻土は、素人用に練ってあるものでしたが、 ここで使ったものは左官用なので、水加減をみながら下地と珪藻土の2度塗りでしたから、 8帖の和室と言えど、かなりハードだったようです。
その甲斐あってか、ぽってりした質感の、しかも彼女らしいテクスチャーがいい感じに仕上っています。
壁が仕上ったところで、襖紙もリニューアル。『紙の温度』のバザールで買った和紙は、 光沢のある柿渋染めのような紙で、表面がつるつるして扱いにくかったそうですが、紙用ボンドのムラが却って面白い文様になっています。
内法が高すぎて市販のスクリーンの丈が合わないからと、掃き出し窓の上に板を打ち付けて墨を塗ったものが欄間のようになり、板の間から漏れる光が、これまた面白い。
入口の踏み込みに、タペストリーと花器で床の間風に。このタペストリーは share-gaki 作で、 『風遊館』というモデルハウス用に彫った篆刻を掛軸風に作ったもので、 骨董屋で買った屏風などとともに、うまくしつらえています。



END