天山湯治郷は、ひがな湯治「天山」と、かよい湯治「一休」、逗留湯治のための「羽衣」、 手打ち蕎麦「艸楽」からなる、まさに郷。
着いたのは夕刻だったので、翌朝に撮った
写真の流れでご案内。

鳥の声で、いつもの時刻の4時半頃に目が覚めてしまい、そっと起きて、館内の温泉にゆったりひたったあと、外を散歩しました。
夜明け間近の青い薄闇の中を、すでにスタッフの方が掃き清めておられ、あたり一面に凛とした空気が漂っていて、 「羽衣」への、美しく苔むしたアプローチと、手入れの行き届いた宿の佇まいから、 観光地に連なる温泉宿とは違った品格が感じられました。
また、日帰り客用の駐車場と周辺を、二匹の柴犬(桃太郎くんと貫太郎くん)が、門限後の郷の守り番として活躍していました。

5月中旬とはいえ、箱根の朝は冷えて、「羽衣」のロビーを兼ねた談話室で寛ぐことしました。
両サイドの石壁に埋め込まれた書棚と暖炉、音楽を楽しむプレーヤー、ゆったりした椅子、 オブジェのようでありながら座り心地のいい杉集成材の椅子「NUDE chair」、フロアスタンド・・・ 選び抜かれた家具や機器、インテリアセンスに脱帽。
三重県の尾鷲杉を使った「NUDE chair」のデザイナー・上林壮一郎氏は、天山湯治郷オーナーの甥でもあるとか。
心地よい空間で、森の緑を眺め、川のせせらぎに耳を傾けながら瞑想しつつ、なんとも贅沢なひとときを味わった朝でした。

逗留湯治「羽衣」の朝食は、食事もそれに沿ったもので、玄米や野菜中心の滋養食は、体の隅々に届きました。
「羽衣」は、連泊からのお引き受けとのこと。終われるような日々の暮らしだからこそ、ゆっくり湯治するのも、温泉の醍醐味かもしれません。

NEXT