鶴川から乗った電車で、ホテルのある桜木町駅へ直行・・・横浜で乗りかえるつもりでしたので、たまたま来た電車が直接行ける総武線だったのはラッキーでした。
でなければ、来たルートの逆を行くところでした。

桜木町には2時頃に到着し、そのままチェックイン。とにかくお腹が空いたので、目の前のカフェに入り、サンドイッチで軽くランチです。
ソファに腰掛けると、朝から重いバッグを持って歩いた疲れがどっと出たのと、眠気もあったので、ランチの後はホテルに戻ってお昼寝タイム。 小1時間横になった後は、荷物を軽くしてまずは外出・・・といっても、唯一リサーチした珈琲専門店のメモを忘れてきてしまったので、 ランドマークタワーとクイーンズスクエアを散策です。
近くに観光スポットがあっても、照準は夜のライブでしたから、お散歩程度に、インテリアショップなどをウィンドウショッピングしました。


横浜には、数年前にCALL MEのShida さんから、「横浜ジャズプロムナード」にお誘いいただき、 ランドマークタワー内の会場、クイーンズスクエアとの間の広場、関内ホール、「ドルフィー」など、駆け回ってジャスに浸りました。
その時の記憶が甦り、ランドマークタワーの中央ホールを階上から覗いたり、広場にも降りて、過ぎし日のひとコマを、懐かしく辿りました。

クイーンズスクエアの一角に、「KIHACHI」を発見!
名古屋高島屋の「KIHACHI」は、昼席など予約でないと入れませんが、ここではランチタイムをとうに過ぎていたのが幸いしました。
ティタイムのつもりが、5時を回っていたので、パスタも注文して夕食に。
これは“イカ墨とドライトマトのパスタ”で、抹茶のティラミス(この日2つ目のケーキ)と珈琲もです。
もっと大きいドライトマトをイメージしていたので、ミニトマトのドライが少々物足りなくはありましたが、 美しく美味しく見せるところは、さすがです。パスタと同じ大きさのプレートにのったケーキも、ロゴがソースの役目を担って、よそいきっぽく見え、 こうしたところが、うまいなぁと思いました。



早めの夕食の後、再びホテルに戻りました。
ライブハウスへの利便性で選んだ駅近くの「桜木町ワシントンホテル」は、セ−ビングプランの“駅側のシングル”(7,900円)で予約しましたら、 平日ということもあって、“海側のダブル”の部屋を用意されていました。
ビジネスホテルといっても、狭さを除けば小奇麗で、景観もさすがです。せっかくですので、ライブ開場までの時間、暮れなずむ「みなとみらい」を鑑賞です。



「ドルフィー」は、桜木町駅を挟んで、ワシントンホテルと反対側にあり、事前に調べておいた地図を頼りに向いました。
方向音痴ゆえに、今回の旅では目的地をしっかり調べておいたので、どこも迷うことなく辿り着けて、ほっ。
開演20分前でしたが、まだ人が少なかったので、いい席(いい角度でアーティストが見える)をキープできました。
ほどなく控室から、吉川よしひろさんのチェロが聞えてきました。そういえば、TapTapさんでのライブでも、開演前にピチカート奏が聞えました。 チェロをウッドベースやギターのように演奏する、吉川さん独特の奏法です。

開演時間を少し過ぎ、観客がほぼ揃ったところで、メンバー登場。 吉川よしひろさん、続木力さん(ハーモニカ)、宮野弘志さん(ギター)の“伝説トリオ”です。
このメンバーは、年に3回ほど、この「ドルフィー」でライブをしているそうで、だれがリーダーということも無く、 持ち回りで司会をするとか。今回は、「いちばん向いていない」と、ご自分でおっしゃっていた続木力さんです。

1部は演奏し慣れたナンバーを、2部では、それぞれのオリジナル曲で構成され、事前に合わせる時間が余り取れないためか、1曲終えるごとに「うまくいいった!」というような表情を見せていましたが、 そんなことは微塵も感じさせない、感動的で素晴らしいセッションを繰り広げました。
それでも小さなアクシデントはつきもので、2部のある曲で入るタイミングを逸した続木さんに、もう4小節流したところで、「ホッ!」という掛声で背中を押した吉川さん。
その吉川さんが、「リベル タンゴ」でベースパートを弾いていた最中に、一番太い弦(チェロもG線というのでしょうか?)が緩んでしまい、その調整に1コーラス分近く掛りました。 その間、続木さんと宮本さんがアドリブで繋ぎつつ、お二人の吉川さんを見つめる眼差しが柔かいこと。再びベースパートをきざんだ時は、拍手喝采でした。

続木力さんは、今日5月18日も、谷川賢作さんとご一緒に豊橋のTapTapさんへやってきますが、昨年、同じくTapTapさんで、お二人のデュオを初めて聴いた時、情感溢れるブルースハープに感動しました。 今回も、シャイ?な司会とは打って変って、饒舌で、官能的なブルースで、心を揺さぶります。
「アコースティックギターの草分け」と言われている宮野弘志さんの、卓越した奏法(弦を爪弾く手が美しかったこと!)と美しい音色に、目を奪われ心打たれましたし、 メンバーに注がれる穏かな眼差しと表情にも、温かいお人柄を感じました。 TapTapさんでのソロ演奏で、すっかり虜になってしまった吉川さんも、ソロの時とはまた違った、「楽しくてたまらない」といった表情を見せながらの熱い熱い演奏に、益々ファンの私。 ライブ終了後に、声を掛けましたら、「バンド演奏、いいでしょう!」と満面の笑顔で応えていました。

“伝説トリオ”の音楽に対する美しさ優しさが、会場の観客をも熱くし、去りがたい去りがたい一夜でしたが、 今回、同じテーブルでお話させていただいた方のご友人も、吉川さんの大ファンとのことで、1月の“伝説トリオ”には、はるばる北海道からいらしたそうです。 そして、この日も、なんと九州熊本から来た方もいたそうで、全国に広がるファンの層の厚さに、驕りの無いカリスマ性を感じました。
この日のライブで買った、カルテットのCDを聴きながら、吉川さんへの想いはさらに募り、また違うメンバーとの演奏も聴いてみたい・・・と、いつのまにか吉川さん信者になっている私です。
次回のライブは、9月6日(水)とのことです。もちろん「ドルフィー」です。よろしかったら、ぜひ!


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