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フードオアシス アツミ セミナー

「食を考える会」
 (2008.3.4)

「醤油」

■醤油の種類

醤油の原料は、大豆+麦+塩水

 濃口醤油・・・塩分15〜16%(基準18%)。本醸造と新式醸造、アミノ酸液混合方式。 83.1%(消費量)
 薄口醤油・・・色は薄いが濃口醤油より高塩度(基準20%)。関西中心 13.7%。
 溜(たまり)・・・大豆と極少量の小麦+塩水で、艶と旨味があり、東海中心に作られている。1.5
 白醤油・・・ほとんど麦で、わずかに大豆を加える。香りと淡甘味。愛知県中心 1.0%。
 再仕込醤油・・・大豆と麦を麹で発酵させ、塩水を足す代わりに生醤油を使う。濃厚な味。山口県〜九州 0.7

醤油メーカーは、ほとんど愛知で、三河には、味醂・味噌・醤油など、いい食文化が残っている。
美味しいのは、たまりと再仕込みで、つけ醤油として使う。
旨味は大豆の蛋白質(アミノ酸)。小麦は甘味(アミラーゼから糖へ)を出す。
鹿児島の醤油は甘い・・・地方の文化がある。
白たまり(足助)もあるが、製法が技術的に大変なので、あまり売ってない。(アツミスーパーにはある)
また、白たまりは、上品な料理などで、素材の色を見せたい時、旨味を出したい時に使う。


写真右から
「自然の味そのまんま」の濃口醤油(国産の大豆と小麦・食塩・アルコール)・・・静岡
「かめびし」の天然醸造 三年醸造濃口再仕込(国産の大豆と小麦・食塩)・・・香川
「かめびし」の本醸造薄口(国産の大豆と小麦・食塩・にがり)・・・香川
足助仕込 三河しろたまり(国産の小麦・自然海塩「海の精」・米焼酎)・・・愛知足助


減塩醤油と薄塩醤油との違いは?

  醤油の塩分は、通常16%で、減塩醤油は半分の8%(5割減)
  薄塩醤油は、16%×0.8(2割減)

■醤油の等級は、全窒素量(旨味成分)で決まる。
  大豆と麦が1:1に対して、塩水が多くなると、旨味成分が減る。

濃口醤油
  超特選・1.80以上
  特選・・・1.65以上
  特級・・・1.50以上
  上級・・・1.35以上
  標準・・・1.20以上

薄口醤油
  特選・・・1.65
  特級・・・1.15
  上級・・・1.05
  標準・・・0.95

■その他の醤油

漁しょう・・・原料が魚
しょっつる・・・いしず・いかなご(小女子)

■醤油のチェックポイント

*原料が丸大豆か脱脂大豆か?

脱脂大豆(油を摂ったカス)と書いてあるもので、いいものはない。
醤油・味噌・納豆・豆腐などは、表示がいるので、遺伝子組替でない原料を使う。
遺伝子組み換えでない脱脂大豆を、インド、カナダから輸入。
国内でとったものの場合は、遺伝子組替と思ってよい→家畜の飼料になる→人の体に入る

丸大豆醤油というのが、30年前にK社から発売された時、
「じゃぁ、今までなんだったのだろう?」と思った人たちと、「いいものが出た」と思った人たちがいた。

*原料大豆(小麦)の産地・品種

大豆(国産)・・・これだけが国産。
フクユタカ・・・福岡・九州 三重・静岡・愛知
とよまさり(北海道)

大豆が入手困難に。愛知のフクユタカでさえ、入手が困難になってきた。落花生も手に入らない。
にんにく、らっきょ、胡麻は、99%が輸入。

*保存料・カラメル色素等の使用の有無、アミノ酸使用の有無

生引き(生醤油)・・・酵素・乳酸・酵母が生きているので、長期保存不可。そのままにしておくとカビる。
また、生引きの上に、油(醤油の旨味になるとも)が浮く。
酸化防止剤入り醤油、遺伝性毒性が強い。
カラメル色素だと発ガン性が強いので、ビタミンB1という名の色素を使う。

*醸造期間

白醤油は短い。
豆麹で作った味噌醤油は、時間が掛かるが旨味がでる。

*塩の種類・産地

今回、もうひとつのテーマになっていましたが、時間切れで次回に。

*容器と容量と価格

瓶の方が、賞味期限が長くなる。

■質疑応答より

最後にアルコールを添加(日持ちを良くするため)。アルコールが入ってないものは、要冷蔵。
今の醤油は、火入れをして雑菌を殺している。

本醸造・・・味噌のように明確でない。
加温したものは、天然醸造と言わない。
本醸造でないもの→新醸造醤油は、脱脂加工大豆にカラメルで色を付け、硫酸を使ってアミノ酸を出す。愛知の醤油には無い。
出汁入り醤油にいいものはないが、「かめびし」のは、きちんとした材料で作られている。

大豆・小麦・食塩・アルコール・コーンスターチ(なにも書いてなければ遺伝子組替)が原料。
米酢は、ほとんど遺伝子組替。純米酢・純りんご酢は大丈夫
じゃが芋の収穫(北海道)に、枯葉剤を使用・・・使わざるを得ない状況(人手不足など)に置かれている。
玉ねぎやヒマワリ油も同じ。自然に枯れるのを待っていられないから。
ポテトチップスを見て、枯葉剤をしようしているかどうか分る。



次回は、56日(火)PM7:00〜9:00 、 会場は『アイプラザ豊橋(勤労福祉会館)』です。


2008.01.08 「砂糖と蜂蜜」 
2007.11.06 「豆と雑穀類」 
2007.09.04 「牛乳」 
2007.07.02 「味噌と心太」 
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2007.03.06 「小麦粉」 
2007.03.06 「テストと解答」 
2007.01.16 「塩干と雑穀」 
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2006.09.05 「納豆と塩」 
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