TALK-TALK タイトル  
フードオアシス アツミ セミナー

「食の伝統と食材を知る」
 (2010.12.7)



「丈夫卵」

12月の、フードオアシスあつみ“食の伝統と食材を知る”のテーマは、「卵」。
始まりの挨拶で司会の店長さんが、「この卵を知ってる人?」と掲げたのは、 木村秋則さんの林檎と同じく、腐らない卵 “丈夫卵”!
その“丈夫卵”の生産者であり、養鶏と農業を営まれ、 「生物農法研究会」も主宰されている高橋丈夫さんが講師でした。

高橋さんの卵 “丈夫卵”は、「腐らない」「アレルギーの人でも食べられる」「牛乳に卵の殻を入れると乳酸発酵する」 「卵の殻に普通より鉄分が100倍ある」「30年前と同じ価格で販売している」というのが特徴だそうです。

なぜ腐らないのか・・・本来、人も枯れて(老衰)死んでいくものである。
腐る=病気になる要因を無くし、自己免疫をつけて健康であること、それは鶏も卵も野菜も果物も同じ。

割ってお皿に乗った、普通の卵と “丈夫卵”が回ってきました。
“丈夫卵”の黄身に、爪楊枝が2本刺してありましたが、黄身はくずれることなく、白身もしっかりしていました。 “丈夫卵”の白身は、一時間くらいは流れないとか。
この卵が誕生するまでのストーリーは、木村秋則さんと同じで、絶望の淵に追い込まれ、そこから真実を見出していったそうです。

コクシジウム原虫の抗菌剤(サルファ剤)が出てから、養鶏ができるようになったそうで、 それまでは庭で10羽以上飼えなかった鶏・・・だからニワトリ(庭鶏)という。
20代から家業の養鶏と農業を継がれた高橋さんは、抗菌剤を使わない自然養鶏に取り組んだそうです。
しかし、次々と弱って死んでいく鶏やヒナに、3年で4千万円の借金を抱え絶望の淵に追い込まれた高橋さんは、 ある日、目の前の鶏を始末したら、自分も始末しようと思われたとか。
弱って死に行くヒナの鶏舎に木酢や炭(自然養鶏法のひとつ)を撒き、翌朝死骸を片付けるため鶏舎へ行くと、なんと数羽のヒナが元気を取り戻していた!
病気の鶏は餌を食べない・・・結果的には断食状態となり、そこへ撒いた炭などがヒナの体にもかかり、口にもしたであろう効果で生きる力(免疫)を取り戻したのではと。
このことがきっかけで、独自の養鶏法を構築していかれたそうです。
そして、この取り組みを農業(こちらも面白い話でした)にも生かし、「生物農法」を確立して、日本のみならず、世界へ向けての活動(NGO)もされている高橋さん、 時折おちゃめな仕草を交え、ゆっくりと語られ、いつにも増して惹きつけられる内容に、あっという間の2時間でした。

「自然な味わいに、ティスター全員が絶賛!」という“丈夫卵”は、インターネットや一部の自然食品のお店、アツミでも扱っているので、 機会がありましたら、ぜひ。


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