お昼を目安に、三ケ日の『蔵茶房なつめ』さんへ行ってきた。
空いてれば『杜のふう』でランチをと思ったけど、同じことを考えて訪れた家族連れの話では、やはり予約でいっぱいらしい。
茶房も酒房も賑わっていて、なつめのオーナーさんと年始のご挨拶を交わすだけのつもりが、お客さんがひと息ついたのを見計らって、事務所で近況報告など伺った。

 

昨年秋のイベント「みっかび家族と森の音楽祭」は、リハーサル・・・と言ってた続きで、今年7月最終の土日(あくまで予定)にサマーフェスティバル開催を予定してるそうです。
場所は、三ヶ日町が浜松との合併前に、高山という地域に造った小高い山一帯の公園で、ミカン畑(これも公園内)を背景に平地が有り、前方は浜名湖や太平洋が展望できると言う。

公園として生かされないままに浜松と合併し、その有効利用について相談が持ちかけられていた話は、数年前にも伺っていた。(ミカンの剪定枝で炭をつくるための炭窯を施工する以前だったかな)
市としてはお荷物だった公園も、創造性豊かな人たちにとっては、まさにお宝の山。昨秋のイベントに参加したメンバーを中心に、キャンプやライブ、マーケットなどの構想が出ており、それに向けての準備も、いろんなエピソードとともに始動。正月3日は、参加できるメンバーで草刈りを終えたところだとか。
山頂まで3つのコースが有り、マウンテンバイクへの開放も考えていて、コース造りは利用する人たちに任せる。また、公園内の鉄骨建造物のガラスを外して宿泊できる建物を、メンバーの大工さんに造ってもらうのも構想の一つで、来年の大晦日は、沿道に竹灯篭をし立て、ライブを開催したり、初日の出を見る計画など、お話を聞いてるだけでも、ワクワクしてくる。

 

市などへの折衝は、なつめのオーナーさんが受け持ち、力のいる準備などは若者に託す。参加者は、出展料と言ったお金を支払うでなく、なんらかの行動や作業でシェアする方式だという。
だからこそ適材適所も含めて、自ずとやる気が湧いてくるのだろう。
なつめさんの一経営者としての取り組みではなく、全体を見回しつつ、集まった人たちの知恵やパワーが発揮されるのを一緒に愉しみながら、若者へ、そのまた子世代へと伝承されていけばという思いが伝わってきた。
どこかのように、予算をたっぷりとって都会のプロモーションに任せ、イベントを仕切るのとは違い、そこに暮らす老若男女が、自ら愉しんで取り組むことが地域の活性化に繋がっている。それも町興しだなんて意識してないところがいいなぁ。

 

これは「山」の話で、次いで「海」の話も。

 

三ケ日に瀬戸という所がある。「瀬戸の赤い橋」がかかってる周辺に、終戦を前に戦車が沈められたとか。それも2台で、本島での戦いに備えて造られたが使われることなく、敗戦によって壊されないために、海へ沈められたと言う。
そのうちの1台は、世界に2つしかないものだそうで、地元で語り継がれてきた話が持ち上がり、調べたら、水深5メートルの所と、15メートルの所で見つかったという。
なつめオーナーさんのご友人や地元チームが動いており、某大学の特殊な水中ロボットで探索する話も持ち上がってて、聞きつけた地元のメディアも報道し、大企業3社からの戦車引き上げの申し出や、自衛隊からのアクションもで、この話題に盛り上がってるそうな。
そのうちNHKあたりが「日本人の知らない日本へ」なぁんて番組を制作するかもね。
地元チームの考えとしては、浜名湖伝説として海に眠る戦車を船から見学する方が、ロマンがあっていいとのことらしい。
「宝の山」と「海のお宝」・・・2013年の浜松は目が離せませんねぇ。