半年近く続いたマイ韓流ブームは、おもに女優のキム・ナムジュ、オム・ジョンファ、ハ・ジウォン、ムン・グニョン、ユン・ウネを追ってたのと、好きなものを何度も観てたので、作品の数そのものは、そう多くないのです。
ただ、主演俳優ではなく OST が気に入って観た映画もあって、そのひとつが「私の中の消しゴム」です。

keshigomu「私の中の消しゴム」 2004年

建設会社の社長令嬢のスジン(ソン・イェジン)は、天真爛漫なお嬢様。建築家志望のチョルス(チョン・ウソン)とコンビニで運命的な出会いをし、二人はすぐに恋におちてしまった。温かい家族に囲まれて育ったスジンと違い、チョルスは孤独に生きてきた男だったが、スジンの献身的な愛に結婚することを決意。二人は晴れて新婚生活を迎える。建築士の試験にも受かり、幸せいっぱいの二人だった。しかし、スジンはある時から、物忘れがひどくなり、自分の家への道順すら忘れてしまうようになった。病院で、スジンは若年性アルツハイマー症だと診断される。 Amazonプライム

「私の中の消しゴム」は、Amazonプライムにも韓国ドラマだけでなく、映画があったんだぁ・・・くらいのノリで「今すぐ観る」ボタンをクリック。
主演俳優を知らなかったのと、苦手なタイプのラブストーリーかもと、はじめは観るともなしに画面を追っていました。

ところが、父親と一緒に出向いた建築現場シーンの、スジンがチョルスと再会する場面(健忘症のスジンは、どこで出会ったかを思いだせない)で流れた La Paloma に、ビビッときました。
翌日のシーンでも、やはり父親と一緒に行った改装現場で、チョルスと三度目の対面で、やっとどこで会ったのかを思い出したその帰路、チョルスの車に乗ったところで、再び “La Paloma” が流れ、続いて “El Dia Que Me Quieras” 、そして “El Reloj”(時計)・・・ストーリーを通しての選曲と音量、場面の切り替えを OST で繋ぐセンスに、この映画への先入観が吹っ飛んで「観るべき~!」と。

3曲とも韓国の4人組女性ボーカルグループ BIGMAMA(2003年結成・2012年解散)のソロとデュオ。

 La Paloma をオリジナルよりもゆったり歌うのはシン・ヨンア
 El Dia Que Me Quieras はイ・ジヨン(ハスキーヴォイスが好きです)
 El Reloj(時計)は、BIGMAMA の若手イ・ヨンヒョンとパク・ミンヘ

上記の3曲は BIGMAMA の、どのアルバムにも入ってなかったので、「私の中の消しゴム」OST(中古¥98 +送料)を購入したほど、OST に魅了された映画であり、カメラワークと美しい映像、ストーリーにも涙した映画でした。

「 ラ パロマ(鳩) 」 

スペインの作曲家セバスチャン・イラディエル(Iradierと綴ることも)が1860年代はじめ、キューバの舞曲ハバネラのリズムに乗せて書いた歌曲です。日本でもけっこう良く知られた音楽ではありますが、音楽の醸し出すイメージやキューバのハバナからの船出を描いた歌詞、そしてこの曲がメキシコで大変流行したこともあってかラテンアメリカの曲のように思われていることも多いかも知れません。
メキシコの最後の皇帝マクシミリアンもこの歌をたいへん愛しており、1867年のメキシコ革命で処刑される前に最後の望みとしてこの歌を聴いたのだそうです。
http://homepage2.nifty.com/182494/LiederhausUmegaoka/songs/Y/Yradier/S1504.htm より