朝の散歩で、ソラと兄弟の雄猫に会った。
芝生に降りてエサを探す鳩たちをハンターするつもりらしいが、身を潜める場所が無いんだから、そりゃ無理ってもの。
公園の猫たち(3匹になってしまったが)は人馴れしていて、呼ぶと近くにきてスリスリしてくる。
みんなからご飯をもらってるので、ぷるぷる太って、ソラと同じ感触だった。
ひとしきり遊んでもらったあと、散歩を開始。
と、私の顔を見て立ち止まった自転車の人・・・よーく見れば(近視なので)、お世話になった会社の協業社グループのお一人だった。

 

公園を2周してラジオ体操もして自転車で帰るところだというので、出口まで一緒に歩きながら世間話。
共通の話題は某社のことで、人離れの中に同じセクションにいたこともあるホープ(と勝手に呼んでた)が、この3月で退職したと聞いて、びっくりした。
リフォーム部門がスタートで、古民家再生の第一歩を彼が担当し、私も担当した時の記念?が、PC台の前の古い格子戸(処分品をいただいた)だった。
その後の古民家リフォーム物件を一緒に担当させてもらったが、彼のご実家の古い民家も、彼自身の家の新築についても、自然素材など実験的に使い、DIYもした行動派の仕事人間だった。
息子よりも2.3歳年上の彼は、どんな時にも前向きに対処し、お施主さんからの信頼も厚かった人で、部所を移動するたび、その移動先の空気を変えていった稀有な青年だった。
一級建築士を取得し、設計への道を歩むかに見えたのに、考えるところがあっての転職なのだろう。
中堅の大工さんが転職したり、リタイアしたと聞いて、時代や経済の移り変わりに伴って、会社も人も移り行くんだなぁと思った。
それでも、出口で別れた職人さんは、まだ現役で活躍されているという。
元気の源かもしれないね。
 

もう4年になるが、定年退職した私に、「まだもったいない」という人がいたりもする。
先の青年じゃないけど、インテリアコーディネーターに続き、二級建築士やインテリアプランナー、照明士など、仕事の上で役に立てばと学び、それを役立たせてせてもらった。
その「時」を精一杯生きる・・・それでいいんじゃないかなぁと、青年の思いに馳せてみる。
今の私の頭の中はベランダ菜園と石巻の畑、そして日々の暮らし、美味しい珈琲を淹れること。
いまにも降りそうな空模様に、猫たちは、それぞれの居場所で丸まっている。
2杯目の珈琲を飲みながら、私もまったり。